2007-06-01から1ヶ月間の記事一覧

夏の懺悔

やがて乾いた音がして陶器の骨壷のふたが閉められると、ぼくたちの夏休みが終わった。 夏の庭- 夏のローカル競馬は、格より調子。 上がり馬を追いかけているうちに夏は終わってしまうのだ。 夏を占うのは危険すぎる。 とっておきのシャツに染みをつけてしま…

everyhome

♪夢が醒めないことをきっと責め続けたのだろう まだ今は来ない列車を待つ 鬼束ちひろの復帰作『everyhome』をテレビで聴いた。 冒頭の歌詞は今の彼女の心境そのままだろう。 まだ歌うこと自体に脅えている様子で、 小さな子がピアノの前でレッスンを受けてい…

広島道中膝栗毛

明空より車中4時間。 日本の縮図と形容される広島の空は黄砂で白んでいた。 おまけに遮断された外気が湿度を便乗させている。 「最悪・・・」 早くも私は肩を落した。 そこからローカル線とモノレールを乗り継いで取材先へ向かうと、 炎天の空中庭園で童子が跳…

惚れた欲目

鮎の子の白魚送る別れ哉 芭蕉 惚れた欲目で見る月は青く、 クレーターも痘痕に笑窪。 現実を遠ざけてまで、 掴もうと努力するのは何故か。 さて、安田記念。 競馬の荒れる荒れないを見極めるのは難しい。 まして波乱続きの春のG1とくれば、 前者を選択する…