2010-01-01から1年間の記事一覧
出張族に奈良は遠い。 競馬で浮いた金ほどの浮遊感で夜駅に降り立てば、 そこにいとしい鹿の姿はない。、 思いのほか低い伽藍の真上に、 ぽっかりと穴が空いたような満月だけが、 かつての平城京の栄華のように煌々としていた。 私たちは明かりの消えた土産…
ピクチャーズ製作の全編CGアニメ『WALL・E/ウォーリー』に琴線も濡れるぅ(笑)。 子ども騙しと侮るなかれ、愛しく、美しく、切ない。 冒頭、荒廃した地球にたったひとり取り残されたウォーリーが、 せっせとゴミ処理に励むシーンがサイレント映画のように延々…
♪肩にまつわる 夏の終わりの 風の中 まつりばやしが 今年も近づいてくる 丁度 去年の いま頃 二人で 二階の 窓にもたれて まつりばやしを見ていたね けれど 行列は 通り過ぎていったところで 後ろ姿しか 見えなくて 残念だった >>まつりばやし いつしか陽は…
*Zola with a blow and goodbye スプリンターズステークスで99倍ゲットしたと思ったら、 翌週3連単を入力ミスというチョンボで失墜してしまった報いか、 秋華賞ではまたしてもアハパネにしてやられる。 なんか一気に運に見放された感じ。 私にとってアパ…
♪宵の明星 ふう手が届きそう ふりむけば すっかり青い夜 コンビナートが ああ煌いていた 遥かなふもとに >>私を忘れる頃 自分は勤勉ではない。 スキあらばサボりたいし、仕事に向かう腰も重い。 それでも人並みの自制心に伴う責任感みたいなものも存在するの…
女の膝はどこか似てるよ 今宵の月に >>セレーネのセレナーデ. 夏の終わりになるとぼくはバトリス・ルコントの「イヴォンヌの香り」を思い出す。 美しい湖畔の避暑地で毎夜繰り広げられるパーティ、 クルージング、テニス、ドライブ。 抗うことなく運命の女に…
私の世界はしごくふつうにまわっている、 いるようにみえる。 毎日手足をバタバタさせていたり、 しょーもないことで傷ついたり、 カップめんにお湯を注いだり、 人並みに日本の将来を憂いたりしているが、 そんなことは日常のほんの一部に過ぎない。 あらゆ…
全国のお子様、夏休み最後の週末はいかがでしたか? 海や山を満喫しましたか? 宿題はもうお済みになりましたか? 当方は未だ宿題をオールのように抱えたまま、 社会の荒波を必死で漕ぎ続けております。 今週は日曜出なので土曜何気に競馬したら連勝! 後ろ…
夢の中の話は苦手だ。 夢の中で夢と気づいて目覚めようと格闘する。 やっとこさ起きると、そこもまた夢の中。 夢の中の階層を行ったり来たりする、 そんな辛い夢を見るのはご免だ。 幸福な夢もある。 夢と知りながら、その場所に留まりたい。 擦り切れた現実…
黒澤明、松田優作、勝新太郎、 一時代を築いた故人の評伝を立て続けに読んだ。 映画も社会も我儘を通せなくなった時代になり、 アクの強い男たちは記憶の中に埋没していく。 それが寂しくもあり、ついつい手に取ってしまうのか。 多かれ少なかれ、ひとつの思…
いかなる罰に苦しめられようと、 私が我が運命の支配者、私が魂の指揮官 近年のクリント・イーストウッドの映画にはない、 華やかなエンディング。 年を重ねて作品がどんどんよくなるというのは驚きだ。 その前にエヴァンゲリオンの新作を観たので、 なおさ…
今年の競馬は株価のような一進一退を繰り返している。 たぶん、いくら馬柱を眺めても、 これといってねらいたい馬が見当たらないからかもしれない。 夏競馬は負けるにきまっているので、自粛傾向でのんびり行こう。 さて、上半期に観た映画のまとめ。 「プレ…
♪教えて 大人になるっていうのは もう平気になる心 泣きたいほど傷ついても 懐かしいこと >>九月の蝉しぐれ 玄関の引き戸を開けると、まだぼんやりと蘇生していない瞳に強烈な陽射しが飛び込んでくる。 「ああ、まぶしい、、、」 綾乃はつぶやき、水着を入れ…
ジャンプ! 陽ざしが残ったまま清涼飲料水のように雨がはじける通りを2、3度ジャンプして、バスに飛び乗ったアシタカ君のふりむいた笑顔はマニファクチャ。 あの日、ひずんだアスファルトの水たまりに焼けた後輪タイヤがまき散らした滴とともに空に消えて…
星新一の評伝を読んで、意外にもタモリと親交が深かったと知る。 氏の晩年、伊豆の別荘に招いたタモリは手料理でもてなしたあと、 一枚のレコードをかける。 冨田勲がシンセサイザーで奏でるドビュッシー「月の光」。 壮大な宇宙を創造させる演奏が終わると…
女たちはワンサイズ小さい靴をほしがる。 それがアルバイトをはじめて2週間でぼくが会得した真理である。 たとえば、「24半はないかしら?」と訊かれたら、 躊躇うことなく、それより大きな靴も用意して持っていく。 それでなくても梅雨時特有のジメッとした…
「世界中の金をかき集めてでも、ヤンキースは松井を獲らなければならない」 ジョー・トーレ 松井選手とトーレ監督しかり、 人生にとって師と仰ぐ人に巡り合える幸運。 伊集院氏のエッセイを読んで、改めてその意味成すことを知る。 メジャー初年度、成績が上…
*オザケン復活! ♪ありとあらゆる種類の言葉を知って 何も言えなくなるなんてそんなバカなあやまちはしないのさ 一時は環境学者みたいになっちゃうんじゃないかと危惧されていた、 オザケン復活という喜ばしいニュースが。 折しも「さらば雑司ヶ谷」という…
*翔けよ、ダービー 「大外でもいい、賞金もいらない、だからダービーで走らせてくれ」 中野渡清一 青天白日で迎えよ、ダービー。 青く繁る芝生の上を翔けよ、優駿たち。 ひとたびゲートが開けば、言葉は空に溶ける。 たゆとう雲の背に、失いしさまざまな夢…
オリジナル・サウンドトラック“イントゥ・ザ・ワイルド”アーティスト: エディ・ヴェダー出版社/メーカー: BMG JAPAN発売日: 2007/11/21メディア: CD購入: 1人 クリック: 49回この商品を含むブログ (17件) を見る Happiness is only real when shared 幸せは…
曲がるっていったり曲がるなっていったり、あなたは極端に歪曲された全方位的な意見を僕にぶつける、ああ。 うるさないっていったりうるさぶいっていったり、あなたの語彙にはどうも幼児教育の痕跡が微塵も見当たらなかったりするけど僕には理解できてしまう…
♪君の瞳の中で雲が急に雪崩れると おもて通りはブランコのように揺れるんです byはっぴいえんど ゴールデンウィークは、郊外のショッピングモールをいくつもさまよう。 大量消費の権化のような商品の山と圧倒する人波に押され、 私は何をカートに放りこめ…
♪チャイナタウン 更けてゆくわ 深い霧を紅く染めて ふと すれちがう影もなぜか 涙ぐむような ランタン 傷だらけの心抱いて迷い込めば ほら海の風が耳のハープふるわせる 昨夜ニュースで中国・電気自動車の凄まじい攻勢を見て、 こりゃもう意気揚々と中国進出…
♪旅立ちの時 終わりの季節 カーテンを外して窓を拭く 眺めが好きだった でも忘れるだろう byキリンジ 桜花賞はアパパネにしてやられる。 皐月賞は三着馬から流して複勝のみ。 旅立ちの季節といえ、春は冷たい。 あらゆるものを捨てる。 あらがうものは残る。…
春、サクラが咲いて野球の季節である。 もう少し暖かくなったら、渇いたパットの音が響く外野スタンドに陣取り、 ビールをやりながら観戦したい。 まわりくどい話はしたくない。 ましてや余計な戯言はつきたくない。 心のあるまま、風の吹くままに、 ただ球…
♪明日にはきみは囲まれるだろう 祝宴に 笑顔に そして花たちに もうきみはぼくたちの昔の恋のことなんか思い出さないだろう だけど 夜でも昼でも 情熱にあふれて きみにぼくの歌が嘆きを届けるのだ 三月、寒さも峠を越した啓蟄の頃、 姉からふいに便りが届く…
松本の雪景色にすっかり冷え切ってしまった体を温めるのは、 はるかコードジボアールから届くカカオの香り漂う あまーいあまーいココア。 あぜ道の上を綿帽子のようなシュガーパウダーが降り続け、 人気のない田圃は一面の白砂糖のベールに包まれる。 夢のよ…
冬来たりなば春遠からじ そう何度も念じてみたけど、 夕べは寝つけずに夜明け前に夢を見た。 降る雪が眠りの中を覆い尽くすような苦しい夢だ。 目覚めると、キリキリと凍てつくような朝が待っていた。 子どもの頃はよく霜柱を踏んで登校した。 ザクッ、ザク…
世の中の大抵のことを知ってしまった今では、 何も知らなかったあのころがなつかしい。 まるでいまにも折れそうなウエハースのような心で、 すべてを咀嚼しようとしていたあのころが。 ピスタチオの殻を割り、次々と口に放り込む。 片手で器用に剥く姿に憧れ…