2008-01-01から1年間の記事一覧

ダークナイト

ダークナイト 特別版 [DVD]出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ発売日: 2008/12/10メディア: DVD購入: 22人 クリック: 169回この商品を含むブログ (435件) を見る クリストファー・ノーラン監督「ダークナイト」。 紛れもなく今年のベストワン。 特長…

スクリーンヒーロー

あなたがNOというならNOなのだ きみがYESというならYESなのだ ぼくがNOといったら、 せかいはきっとYESとささやくだろう スクリーンヒーロー、 別に銀幕から飛び出したスターじゃないの JCカップで穴をあけた勝ち馬のことさ デムーロの鞭は…

主よ、人の望みの喜びよ

「夜明けが近くなると波が静かになるんだ」 エリザベス女王杯。 武豊ポルトフィーノがゲートが開いた直後に落馬。 今回は幸い馬券はとったが、 私的には菊花賞ノーリーズンの悪夢が脳裏を過る。 絶頂から一転転落。 天皇賞で運を使い果たした武豊。 人生に確…

霜月祭り

カメラから取りだしたまま忘れてたフィルムの中にはとじこめた冬 >>鶯まなみ 「千と千尋」では神様が湯治にやってくるが、 そのモデルとなった祭りが信州遠山郷にある。 この村に入るには、やはりトンネルを抜けなければならない。 ここでのトンネルとは、異…

No Country for Old Men

夢の中でオレは親父が先に行って どこか真っ暗な寒い場所で 焚き火をするつもりでいて いつかオレが辿り着いたら そこに親父がいるはずだってことがわかった 「ノーカントリー」の最後で、 トミリー・ジョーンズ扮する保安官が妻にそう語る。 片田舎のアメリ…

鳴門渦潮セレナーデ

徳島は鳴門へ一泊出張。 心静かに仕事を終えた後、 閑散とした市街を歩き一軒の店に赴く。 地酒の芳水を片手に、ボイル海老、鯛の刺身、 イサキの塩焼、かわはぎの小鍋等、魚々のオンパレード。 都会の毒を抜き、抗い、清める。 相槌打つ、向連れもまた世俗…

ロングテール・ブルース

口をもて 霧吹くよりも こまかなる 雨に薊の 花はぬれけり >>長塚 節 アメコミヒーローを散財したハリウッドにとって、 日本アニメは宝の山だという。 確かに物語のない時代に物語を一から作るのは骨が折れる。 優れたディティールを持っている日本のコンテ…

大荒れ秋華賞

本命不在の秋華賞は、 11番人気ブラックエンブレムが 淀の良馬場を駆け抜け、 2着ムードインディゴ、 3着プロヴィナージュで3連単1000万馬券! 当初はトールポピーと思っていたが、 やっぱ荒れるにちがいないと アンカツのオディールに期待したけんど。。…

清原哀歌

天上天下唯我独尊 今茲而往生分已尽 清原の引退式。 己と照らし合わせて、やはり歳月の無念を知る。 選手としての華は、巨人との日本シリーズで 優勝まであと一人となったとき、 一塁で唐突に嗚咽したことだろう。 長嶋が引退式の時、くしゃくしゃな顔で、 …

銀色ジッポ

♪I'd love to get you On a slow boat to China All to myself alone 米軍基地のゲートにもたれて、 あの娘は煙草に火をつける。 海軍あがりの銀色ジッポは彼女の華奢な指には不釣合いだ。 埃っぽい春風が足元を吹き抜けて、 PXで仕入れた両切のウィンスト…

数学嫌いと九月の空

*数学嫌いと九月の空 祝日、九月の高い空。 有明まで数学競技の取材。 数学嫌いな私には学生の解く問題も解答する内容もさっぱり解らない。 今以って何を勉強してきたのか、我が身が千切れる。 そんな私でも涙を流した数学映画が「ビューティフル・マインド…

秋の鹿は笛に寄る

馬場が中央に戻った途端、なぜか4戦中3勝と絶好調! しかも京成杯オータムHC48倍、エルムS40倍、 紫苑賞トライアル28倍と高配当。 今年度の収支が一気にプラスに転じる。 昨日まで泣いていた烏が今日は笑ったのである。 だから競馬って、よくわからん・・…

寒立馬

東雲に 勇みいななく 寒立馬 筑紫ヶ原の 嵐ものかは 氷柱のように立つ尻屋崎灯台の下、 風雪に耐え立ち尽くす寒立馬の姿は、 生きることがただそれだけで、 尊いものだと無言のうちに教えてくれる。 さて、夏競馬もラスト週。 さも寒立馬と化した春の我身か…

BAR二噺

♪Yesterdays, yesterdays Days I knew as happy sweet sequestered days 外国人居留区の面影を残した港町・関内はBARが似合う町だ。 夕暮れ、どこからか船の哀しい霧笛が聞こえ、 レンガ造りの建物が深紅に染まり始めると、 どうしたってBARで一杯やりたくな…

月に雁

こむな夜か 又も有うか 月に雁 星野ジャパン完敗。 その明暗は、北京の空に舞い上がった2つのボールに象徴される。 8回、インコース低目のストレートを思い切り叩いた 李承ヨプの飛球が空に虹を架ける。 一方、あたかも物悲しげな声を放ち落つる雁のようだ…

色、戒

「インファナル・アフェア」や「花様年華」など、 アジアの俳優の中でピカイチなトニー・レオン主演 「ラスト、コ―ション(色、戒)」を観る。 中国語で“LUST”は仏教用語の「欲情」を意味し、 “CAUTION”は「戒め」を意味するのだとか。 時は日本占領下の上海で…

薪能

夏になれば みな浴衣で涼み 川すぢの祭には 華やかな灯がつく >>伊藤 整 私には夏祭りの記憶がない。 それは私が育った町には、商店街が興すチンケな盆踊りしかなかったからである。 駅前広場の真ん中にこしらえた舞台、 ぴらぴらしたビニールの飾付と電飾の…

プルートで朝食を

♪星のハイウェイを走り、冥王星の上で朝食を 夜、まばらな夢を見る。 カーテンを何度も開けるような夢。 その先の景色がどんなかなんて、おぼえちゃいない。 コールガールに恋する中年男の悲哀を描いた ニ―ル・ジョーダンの「モナリザ」はとても好きな映画だ…

シャツの襟

[rakuten:book:12688983:detail] お元気ですか。 汗ばむ季節になるとYシャツの襟の汚れが気になりますね。 でも大丈夫。 お湯に浸した襟に固形石鹸をすりこみ、 歯ブラシでごしごし擦り、 あとは普通に洗濯すれば大抵の汚れはきれいになるってもんです。 な…

元住吉止り

煮え切らないオレと、ろくでもないダービー。 こんな日はむかしの町に戻って、 馴染みの焼鳥屋で一杯やりたい。 白木のテーブルに肩肘つき、 冷奴の生姜をつまんでビール。 立ちこもる炭火のけむりとガヤガヤ声。 こんなものさ人生なんて。 一本90円の焼き鳥…

一芯二葉

♪夏も近づく八十八夜 野にも山にも若葉が茂る あれに見えるは茶摘みぢやないか あかねだすきに菅の笠 茶摘みの真骨頂は、一芯二葉。 自然の摂理はかくも美しい。 a hardhearted mother 、 オークスの乙女よ、なぜ我に背を向ける。 昨年は憂いある微笑を投げ…

道を分ける

昨年くらいから武豊に精彩がない。 芭蕉の影響を強く受けた俳人は、 皆競うように奥の細道を辿ったという。 武豊の良い時代を見続けてきた私は、 彼の醸し出すオーラがイメージとして定着してしまっているので、 そんな弟子たちと同じ轍を踏んでしまうのだ。…

人生はお伽噺

皐月賞も惨敗。 まるで青葉茂れる外界を横目に、 痛んだ内馬場沿いをずっと駆けているような日々なのさ。めくるめく物語が綴られる「ホテル・ニューハンプシャー」で、 いつも熊の縫いぐるみを被っていたスージーみたいに、 私は自身の中に内包された孤独の…

ポリリズム

♪くり返す このポリリズム あの衝動はまるで恋だね くり返す いつかみたいな あの光景がよみがえるの どこかズレている、なんかしっくりこない。 いいのかな?、わるいのかな? でも、なんか心地よいという、いかにも現代的なアイドルユニットが「Perfume」…

桜咲く

今年も桜が咲いた。 もう春なのだ。 桜をながめると子どもの頃は気にも留めなかったのに、 いろんな思いが交錯するようになった。 桜は美しく咲き誇ることで生を、 その散りざまは死をイメージさせる。 けれど、歳を重ねて強まるのは後者にちがいない。 桜の…

時のうつろひ

昔は上司の酒の誘いを断るというのは、 なかなか難しいものだった。 私も例外なく付き合った方だが、 普段は猫のように大人しいのに酒が入ると人格が変わったり、 延々と会社や同僚の悪口を喋り続けるなど、 とにかく、性格の悪い輩が多かったと記憶している…

そろばんづく

マクドナルドが発売した100円の「プレミアムコーヒー」を 街頭で配っていたので試飲してみた。 もとよりコーヒー党の拙者、 相次ぐ値上がりに少なからず心を痛めていたのだ。 で、問題の味の方は、あの味もそっけもない以前に比べれば、 ドトール並かそれ以…

鳥取風紋紀行

いいかげんにどうにかしろと黄金色のカペラ傾くさようなら春 >春野 獺 空駆けり、鳥取へ日帰り出張。 機中のアナウンスでは雪の知らせも、 舞い降りれば、山陰の雲海はただ澄み渡るなり。 かの日本書紀によれば鳥取の起源は、 文字通り天皇が鳥の捕獲を命じ…

追っかけリーチ

もう何年も麻雀していないなあと思っていたら、 昨夜、牌を囲んでいる夢を見た。 何故か三面子で相手は二人とも高校時代の友人だった。 案の定、負けていた。 いつの間にか昔付き合った娘が傍らにいて私を睨む。 しかし私は無謀と思われる勝負に出ることを躊…

ボビー

マーティー・シーンの息子で俳優のエミリオ・エステベス監督の『ボビー』は、 いろいろと考え深い作品だった。 それにしても彼がこれだけ硬派な作品を撮るとは驚き。 コネクションを総動員して集めた豪華キャストを、 見事にはめ込んだ手腕は高く評価できる…