太陽の塔


太陽の塔

太陽の塔


太陽の塔は1970年の大阪万博において、
岡本太郎が建立したシンボルタワーである。
その異様なフォルムは幼心にも強烈なパワーを放っていた。
正体の解らぬ圧倒的な存在感に畏布されたのか、
私はノートに何度もその像を描いたのを覚えている。


森見 登美彦の「太陽の塔」は、
そんな異形な像を見せたがために彼女に振られてしまった落ちこぼれ京大生の話。
彼は「私のように頭脳も人格も性格もずば抜けて優秀な人間が、
なぜ彼女ごときに袖にされたのかという疑問を客観的かつ科学的に解明する」
ために、今も彼女のことをストーカーまがいに研究する毎日を過ごしている。


ある日彼は、彼女に密かな思いを寄せる男から、
太陽の塔を前に嬉々と跳ねまわる彼女の8ミリを観せられ、
「彼女と太陽の塔との関係はなんなのだ?」と迫られる。
彼はもう一度別れをリフレインされてしまう。
誰にでもない、太陽の塔に寝取られた男として。


さて、金杯は東西とも一番に人気から流して一勝一敗。
今年は荒れそうもないメンバー構成だと思ったが、
その通りの結果。
まあ、新年ひとつ勝ったから良しとしよう。